参考資料4: 文法に関する注意

 

 

 

 

よい文章を書くためには、文法的に正しいことは非常に重要です。それによって、読
者は内容に集中し、余計なことに気をとられずに済みます。以下に、文法上のいくつ
かの問題と、それについてどう作業すればよいかを示します。

 

I.文法的正しさと文章的正しさ

II.能動態と受動態を使い分ける

III.補足資料

 

I.文法的正しさと文章的正しさ

 

明らかな誤りを見つけた時は、それらを修正してください。経験のある翻訳者でも、
文法的な誤りをしばしば犯します。特に、冠詞、動詞、加算/不加算名詞、時制にお
いてよく見受けられます。

 

例1:

 

例2:

 

II.無生物主語の文章を訳す

 

日本語の文章では、英語の文章に比べて通常たくさんの受動態が使われます。
逆に言えば、英語の文章を日本語にする場合は、能動態の文章でも受動態に
訳すほうがよい場合もあるということになります。単語を訳すのではなく、
その意味を訳すように努めてください。

 

例1:

例2:

 

III.ちょっとしたコツ 

 

可能な場合、長い文章、長すぎる表現は分割してください。ただし意味は変
えないこと。

 

原稿の目的に合った語/句を使ってください。たとえば、学術論文にふさわ
しい語というものがあります。

 

冗長な表現は避けるようにしてください。

 

2名以上の著者がいる場合と、各学術分野での慣例として一般的な場合、
一人称複数の代名詞を使ってください。

 

著者が一人の場合、物を主語にするとわかりやすくなります。たとえば、
「この結果が証明するのは」、「表3が示すのは」などです。「私」
「私たち」とは言いたくない場合に特に有効です。

 

能動態を使うか受動態を使うかについては、各学術分野でどのような表現
が使われていることが多いかを確認して、対応してください。

 

 

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